日本における乳がん患者は増加の一途をたどっており、女性の11人に1人が乳がんになる時代と言われています。それに伴い、乳がん術後にリンパ浮腫を患う女性も増加しています。今回は乳がんの罹患率についてお話します。
がんに罹患する確率
ここに主ながん疾患について、生涯でがんに罹患する確率を記した表があります。
生涯でがんに罹患する確率は、男性62%(2人に1人)、女性47%(2人に1人)。女性のうち、最も罹患率の高いがんが「乳がん」で11人に1人の確率となっています。
乳がん罹患数の推移・年齢別の罹患率
国内での乳がんの罹患数は、残念ながら年々増加しています。
また、女性の部位別がん死亡率において乳がんは5位ですが、年齢別にみると、30〜64歳においては乳がんが死亡原因のトップとなっています。
乳がん罹患数の増加については、食生活など生活習慣の変化がその一因として考えられています。食事、生活習慣と罹患の関連性について様々な研究がなされていますが、なぜ発症するかについてははっきりとは解明されていません。
大切なのは定期的に検診を受けること
やはり大切なのは乳がん検診を定期的に受けることです。徐々に受診率は高まっているものの、国際的には日本は遅れをとっていると言わざるを得ません。
2013年に内閣府が発表した調査結果によると、乳がん検診を受けない理由の一位は「時間がないから(47.4%)」、次いで「がんだと分かるのが怖いから(36.2%)」、「経済的負担(35.4%)」、「健康に自信があり必要性を感じない(34.5%)」となっています。
忙しい世代こそ、定期的な検査を
先に挙げた通り、女性は30代後半から罹患率が急に高まります。現代女性は仕事に育児に忙しいタイミング、と言えるかもしれませんが、「忙しいから」「まだ大丈夫」と検査を先延ばしにして命取りになるのが、がんです。
乳がん手術でリンパ節郭清を行なった場合の、リンパ浮腫発症の確率は10〜20%です。この先の長い人生を考えれば、年に1回だけの定期的な検査で、将来の健康が手に入れられることのメリットを感じていただけるのではないでしょうか。
林明辰Akitatsu Hayashi
龟田总合医院/龟田京桥诊所
淋巴水肿中心 院长
世界上首次宣布使用超音波与干涉断层扫描(OCT)的尖端淋巴管形成技术。我们专注于使用此技术传播更有效的淋巴水肿手术。